社会にイイね!を、社会からイイね!を、ささき歯科医院です。
今日は根管治療を行った症例を投稿します。
特に違和感はないということでいらっしゃいましたが、レントゲンで大きな病変が見つかり、治療を開始しました。
根管治療は通常、
①歯の頭の方から削り、歯冠方向から根管治療
②それでも結果が出ない場合、歯根端切除術(悪いところを外科的に摘出する術式です)
というように進んでいきます。
今回の場合、根管治療開始後、歯にヒビが入っていることが判明しました。
ヒビが入ると基本的に歯は持ちません。
しかし今回はまだ20代であったことから、なるべく歯を保存するべく、抜歯再植術を行いました。
※治療方針は年齢と大きく関係があると考えています。
まだまだ若いタイミングで歯を簡単に抜くことはしません、医学的に多少無茶があっても残すシーンもあります※
抜歯再植術とは、
①麻酔をして
②いったん歯を抜き
③抜いた歯をその場で修復
④元に戻す
という術式です。
書くと簡単ですが、そう単純ではありません。
そもそも1回抜くわけなので、歯としては大きなダメージを受けます。
また、抜いている最中にヒビに力が集中、完全に割れてしまう場合もあります。
そうなると、治療のために頑張るのに結果的に歯を抜く、という期待と逆の結末を迎えてしまいます。
そうならないように慎重に抜き、修復、戻しました。
治療開始から1年後のCT画像です。
術前の黒い影はなくなり、現在仮歯で良好に食事ができている状態です。
患者さんには大変頑張っていただきました。
自費根管治療 66,000円/小臼歯1本