社会にイイね!を、社会からイイね!を、ささき歯科医院です。
今日はセラミックインレーをセットする際に活躍したラバーダムについて投稿します。
セラミックを今からセットする、という状況です。
血が滲んでいるのがわかります。
セラミック修復は、
1回目:麻酔を行い、虫歯を除去、形成処置をして、印象(型取り)、仮ぶたをしておかえりいただく
2回目:麻酔を行い、セラミックをセットする
というステップで進んでいきます。
1回目の治療の最後に仮ぶたをせざるを得ないのですが、いかんせん正確な歯の形を模倣できないため、どうしても物がたまりやすかったり、歯ブラシを完璧にできない状況になったりします。
すると、はぐきは一時的に歯肉炎という腫れた状態になります。
触れると出血し、写真のようになるわけです。
出血がある状態でコンポジットレジン修復や、セラミック修復を行うことはできません。
血が混ざると本当に材料が接着しないのです。
こんな時に便利なのがラバーダムです。
出血がない術野を確保することができました。(写真のピントがボケすぎていてびっくりしています。)
対象の両隣の歯と、合計3本をラバーダム防湿下に置くことで、対象のセラミックのセットを用意にする状況を作り出しています。
今回はたまたま手前の歯にも小さな虫歯があったので
虫歯をとってコンポジットレジン充填を行いました。
コンポジットレジン充填とラバーダム防湿の相性はとても良いです。
コンポジットレジンを成功させるには、とにかく乾いていることが重要です。
口の中は唾液や呼気の湿気など、乾きの大敵だらけです。
(当院では全てのコンポジットレジン充填をラバーダム防湿で行っているわけではありませんが、ダイレクトボンディングの際には行っております。)
ラバーダム防湿の際にもう一つ必要なテクニックが、フロスリガチャーです。
(ネットで拾ってきた画像です)
ラバーダムを設置した後、歯と歯の間の掃除に使用するフロスを歯に巻きつけることで完全に歯を湿気から遮断するものです。
フロスリガチャーテクニックが世に流行りだしたのは、そこまで詳しいわけではありませんが、この5年の話かと解釈しています。(10年は経っていないような。。。)
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今でこそ、確かにフロス巻き付けたら良い感じにラバーダム設置できるやん、とすぐわかるものですが、なんでも一番最初にやる人はすごいなと思わされます、よー思いついたよな。。。
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今回もご多分に漏れず、セラミックをセットする歯にはフロスリガチャーを行い、完全に湿気から歯を遮断することに成功しています。写真がボケていてわかりにくいのがよろしくありませんが。
たまにyahooの記事などに出るラバーダム防湿ですが、根管治療においてのみならず、コンポジットレジンやセラミック修復でも応用できるテクニックです。