社会にイイね!を、社会からイイね!を、ささき歯科医院です。
今日は奥歯にセラミックの歯をいれた症例を投稿します。
奥歯の金属が外れたということで来院されました。
写真のように、中が黒くなっており、虫歯の状態でした。
今回はセラミックにて修復を行うことにしました。
残っているエナメル質が薄いところがあったので、インレータイプではなくアンレータイプで修復を行います。
また、
・最大限に歯質を残す
・セラミックと歯質を接着させる
という観点から、ジルコニアは候補として外し、二ケイ酸リチウムを採用しました(e-max press®️)。
e-max pressの利点は、
・適合の精度が高い
・色馴染みが良い
というように考えています。
e-max cadは、体感ですが、どうも適合が来ない印象です。
またジルコニアはインレーアンレーだと色が合わないので好きではありません。クラウンなら色を合わせることができますが、インレーアンレーだと馴染みがよくありません。
上あごの奥歯のインレーアンレーを行う際はジルコニアでもそこまで見えないから問題ないかと考えます。
しかし、見えない部位はゴールドのインレーアンレーの方がより安心できる印象を持っています。
噛み合わせの力に対して金属が適切にしなってくれるということ、また製作する技工士の加工のしやすさのためです。
★インレーアンレーのまとめ★
色を狙いに行くならe-max press®️(もしくはLisi®️)
奥歯の見えないところはジルコニアも可能だが、見えない部位なのでより安全安心を取ってゴールドが第1選択
歯科技工士に、上下の全体の歯型、噛み合わせの歯型を提出し、製作してきて頂きます。
今世の中では光学印象が大流行しています。もちろん私も大いに活用しておりますが、支台歯の微細な凹凸はやはりシリコン印象に勝るものはありません。
出来上がったセラミックです。計算された噛み合わせの形態です。
セット前の状態です。このままセットすることももちろん可能ですが、
ラバーダム防湿を行うことで、より良い状況でセットすることが可能です。
※※※人工物をセットする際には湿気がない状況が望ましいです。
唾液はもちろんのこと、呼吸に含まれる湿度はセメントとの相性が悪いのです。
ラバーダム防湿を行うことで唾液、湿度からセメントを遮断します。※※※
まだセメントを入れていませんがこの適合精度です。
しっかりセラミックを消毒した上で、セメントを入れていきます。
セラミック全体からセメントがあふれているのがわかります。これにより不足なくセメントが行き渡ります。
溢れたセメントを除去して、
完成です。
色はまだ合っていません。ラバーダムによる防湿によって歯の色は白っぽく変化します。
セット前の歯質:普通の色
セット直後の歯質:白っぽい色
セット前のセラミッック:普通の色
セット直後のセラミック:普通の色
セラミックの色は変化しないので、セット直後は色が合いません。
何時間かすると歯質の色は戻って参ります。
定期検診の際、もう一度写真を撮影し、その後の報告を行いたいと思います。
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かかった費用
セラミックアンレー(専門技工士作成) 80,000円(税込)
かかった回数
1回目:虫歯除去、形成、シリコン印象
2回目:セット
合計2回