社会にイイね!を、社会からイイね!を、ささき歯科医院です。
本日はインプラント治療を行なった症例を投稿します。
歯科におけるインプラント治療の流れは、
①診査診断
状況に応じてインプラントフィクスチャーという部品が必要な箇所を選定します。
また、フィクスチャーを埋め入れるに際して骨が充分あるかどうかをCT画像を通じて確認します。
術中の管理もこの時点で考えます。
技工士と相談し、オペに不整合がないかもチェックします。
②患者さんとの相談
歯科医師が考えた治療計画を患者さんと相談します。
歯科医師が考えた一方的なものではなく、患者さんの意見をお伺いしながら、計画を策定していきます。
患者さんの了承を得て、計画をスタートさせます。
③インプラントフィクスチャー埋入オペ
フィクスチャーという部品を体の中に埋め入れるオペを行います。
状況によりますが、医院の滞在時間は1時間から、大規模なものだと3時間から4時間がかかります。
④抜糸
オペの内容によりますが、基本的に歯茎を切開して縫合するオペを行うので、③のオペから1週間前後で縫合糸を抜きます。
抜糸よりも前に消毒でいらしていただくパターンもあります。
⑤インテグレーション待ち
インプラントフィクスチャーは骨の中に埋め入れられ、1ヶ月から3ヶ月、長いと6ヶ月で骨と結合します。
オッセオインテグレーションと呼ばれます。
この結合を待つ間、他の歯の治療を行います。
⑥インテグレーション後補綴へ
結合が完了する頃、専用の機械を使って結合度合いを計測します(isq値の計測を行います)。
問題がなければ歯を製作にかかります。
さて、今回の症例を投稿していきます。
上から
①表側がセラミック、裏側が金属のクラウン
②表側がセラミック、裏側が金属のクラウン
③見た目はセラミック、中に金属の支え
④表側がセラミック、裏側が金属のクラウン
という、4本が連結されたメタルボンドブリッジ治療が処置してありました。
10年以上前に処置されたということですが、一部に不具合が生じたためやりかえることになりました。
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ここから切開などの画像がでるので、苦手な人はお気をつけください。
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ブリッジを外した時の写真です。
歯と歯の間にインプラントフィクスチャー埋入を計画しています。
今回のオペに当たってはアナログサージカルガイドを製作し、臨みました。
フィクスチャーの埋入は可能な限り狙ったポイントにシビアに行わないといけません。
ズレればズレるほど後の歯を作る際に困ります。
1mm2mmならまだ許容範囲かと考えますが、4mm5mmと狙った位置からズレてしまうと、オペの撤退を考えてもいいレベルかと考えます。
サージカルガイドとは、インプラントフィクスチャー所定の位置に埋入するための小道具です。
小道具、と表記しましたがものすごく大事なものです。
最終的に歯を製作するのは歯科技工士なのですが、彼らが欲しいところにインプラントフィクスチャーを埋め入れるのことを歯科医師には求められます。
サージカルガイドを元にフィクスチャーを埋入することで、のちの歯の製作が滞りなく進みます。
※
アナログとデジタルのサージカルガイドがありますが、また別の記事で解説を行おうと思っています
今回はデンサーバーを用いたソケットリフトを行わなくてはならなかったため、ストローマン対応のsmopガイドではなく従来のアナログガイドを用いています。
smopガイドはデンサーバーは現時点では未対応です。
※
ステントを元に、切開線を決めます。今回は歯ぐきに問題が少なかったので、図のような切開としました。
ドリリングを行い、インプラント埋入を行います。
ガイド通りの位置に、適切な太さのインプラントフィクスチャーの埋入を行うことができました。
あとはインテグレーションに1ヶ月程度待ち、歯の製作に移る予定です。
オペ時間は1時間でした。
使用したインプラントフィクスチャー
ストローマン RC 4.8 ロキソリッド SLActive
ソケットリフト
デンサーバーを用いたサブサイナスフロア作成、骨補填材は使用せず
かかった費用
フィクスチャー埋入オペ 320,000円
ソケットリフト 55,000円